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The Apples in Stereo「Ruby」「Benefits of Lying (With Your Friend)」(アルバム:Her Wallpaper Reverie)

「ネジが外れた天然ポップスと胸に迫る必殺メロディを持つ曲の2曲」

今回はジ・アップルズ・イン・ステレオ「Ruby」「Benefits of Lying (With Your Friend)」(Album『ハー・ウォール・ペーパー・リヴェリー』)をご紹介します。

本日のおすすめ!(Today’s Selection)
■アーティスト名:The Apples in Stereo
■アーティスト名カナ:ジ・アップルズ・イン・ステレオ
■曲名:Ruby、Benefits of Lying (With Your Friend)
■アルバム名:Her Wallpaper Reverie
■アルバム名邦題:ハー・ウォール・ペーパー・リヴェリー
■動画リンク:「Ruby」「Benefits of Lying (With Your Friend)」

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ジ・アップルズ・イン・ステレオ「Ruby」「enefits of Lying (With Your Friend)」(アルバム:ハー・ウォール・ペーパー・リヴェリー)ディスクレビュー

こんにちは。おとましぐらです。(プロフィールページへ

この人たちを語る時にはまず、エレファント6(The Elephant 6 Recording Company)というインディレーベルについて触れなければいけません。

エレファント6とはアメリカのアセンズを中心とした音楽サークルから派生したレーベルです。

このバンドのロバート・シュナイダー(Robert Schneider)はその中心人物の1人です。

実験色が強い摩訶不思議なポップワールドを展開しているバンドを数多く輩出しています。

アセンズは他にもキンダーコア(Kindercore Records)というインディレーベルがあって、エレファント6/キンダーコアとセットで語られることも多いです。

これらのレーベルがどういうバンドを輩出しているかを挙げてみましょう。

オブ・モントリオール(Of Montreal)
ビューラー(Beulah)
マインダーズ(The Minders)
マスターズ・オブ・ヘミスフェア(Masters of the Hemisphere)
エルフ・パワー(Elf Power)
キティ・クラフト(Kitty Craft)
エセックス・グリーン(The Essex Green)
キンケイド(Kincaid)

彼らは交流が活発で、あるバンドのメンバーが違うバンドのメンバーでもあるとか、違うバンドのレコーディングに参加とかも多いです。

問題はそれほど規模が大きいとはいえないアセンズという土地から、なぜこれほどまで秀逸なバンドが現れたのかということです。

アセンズは人口は11万人ぐらいですから、小さいとはいえないかもしれません。

日本で言えば防府市とか廿日市市、桐生市あたりの規模とほぼ同じです。

ジョージア大学がある大学町というせいもあるでしょうが、私はアメリカのインディシーンの草の根の強さを感じます。

いわゆる売れ線の音楽とは少し違う自分達のこだわりに忠実な人たちがアセンズに集まってきて、ある時期一斉に多くの芽が出たのですね。

この曲のどこがすばらしいのか

今回取り上げた曲は2曲セットで聞いて頂くといいような気がします。

「Ruby」はとてもポップで分かりやすい曲です。

どこかネジが外れたようなポップセンスを感じる方もいらっしゃるかもしれません。

他の曲ではそれが脱力した方向になったり、どこかルートを外れていくような感じになることもあります。

もちろんそういう要素がないバンドもありますが、これは他のエレファント6/キンダーコアのバンドにもよく見られる特徴です。

この曲はこんなに単純でポップな曲なのに、少し変なところがあります。

この曲のバックでブブゼラみたいな音が鳴っています。

彼らは曲によってさじ加減は異なるものの、ちょくちょくこうした遊び心というか、実験を入れてきます。

私はこの耳障りなブブゼラみたいな音がいいと思っています。

一方「Benefits of Lying (With Your Friend)」は打って変わってスローな曲です。

この曲は前半のメロディの必殺っぷりが凄まじいですが、後半のインディポップらしい展開も気に入っています。

2曲通して聞くとロバート・シュナイダーという人が良い曲をかける人だということが疑いようがありません。

しかしどちらの曲もメロディは分かりやすい一方で、少しはみ出たところがあります。

そこが楽しめるかどうかで、もう一歩楽しめるかどうか変わってくる人たちかもしれません。

今回ご紹介した曲は彼らにしてははみ出たところが少ない2曲ですが、他の曲などを聞くとむしろはみ出たところが彼らの本質だと思うことがあります。

単純に売れ線を追求する為には不要だけれど、自分を持て余していてついつい音で遊んでしまう。

過剰なところがふとした瞬間に垣間見えてしまう。

「Ruby」ではブブゼラみたいな音、「Benefits of Lying (With Your Friend)」は後半が好きだと思ったら、この種の音楽が気に入る素養があるかもしれません。

良い曲だけど少し変なところがあるという状態から、変だからこそ良いという状態に変異したら、ますます彼らの音楽にはまってしまうと思います。

今回は良いメロディを餌にして、へんてこマジカルポップワールドに誘ってしまう曲を取り上げてみました。

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Her Wallpaper Reverie

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