無人島の1枚を探すブログ Sonic Youth 「Teen Age Riot」 (アルバム:Daydream Nation)

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Sonic Youth 「Teen Age Riot」 (アルバム:Daydream Nation)



今回はソニック・ユース「ティーン・エイジ・ライオット」(Album『デイドリーム・ネイション 』)をご紹介します。

彼らがこの曲に込めた思いを知ってから聞いてみてください!


本日のおすすめ!(Today's Selection)
■アーティスト名:Sonic Youth
■アーティスト名カナ:ソニック・ユース
■曲名:Teen Age Riot
■曲名邦題:ティーン・エイジ・ライオット
■アルバム名:Daydream Nation
■アルバム名邦題:デイドリーム・ネイション
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■音楽ジャンル:オルタナティブロック
■期待効果:ハイになります

曲を聞いてみたい!(Click to Listen)
Sonic Youth「Teen Age Riot」
※Today's Desert Island Disc

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アーティスト名ABC順リスト(Artists ABC)
ジャケット近代美術館(Album Covers)
無人島の一枚を見つける8つの方法

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ソニック・ユース「ティーン・エイジ・ライオット」Album『デイドリーム・ネイション 』ディスクレビュー


アメリカン・オルタナティヴの転換点


こんにちは。おとましぐらです。(プロフィールはこちら

このアルバムはアメリカンインディーズの金字塔と言われています。

アメリカという国はご存知の通りショービジネスが盛んで、レベルが高く層も厚いです。今だに外見だけでなく歌も最高、音楽性も兼ね備えているスターを数多く排出しています。

そんな人たちがヒットチャートの上位にいることについては、何の異存もありません。

しかし一方でアメリカ音楽には多くの脇道があって、少し主流から外れたところにも、多くの豊かな音楽が点在しています。

その傍流に含まれる多くのけもの道の一つが、アメリカン・オルタナティヴの小道です。この人たちがけもの道を歩き始めた時は、まだまだ細く心もとない道でした。

このアルバムは1988年発売のソニック・ユースの通算5枚目です。

まずアルバムジャケットでは、ドイツ人の画家ゲルハルト・リヒターの作品「Kerze (1982/1983) 」が取り上げられています。今回私が改めて見たところ、あることに気が付きました。

「Daydream Nation」の「Nation」のちょうど真ん中ぐらいに蝋燭の炎の先端が位置しています。

それに何か意味があるのかそれとも偶然なのか分かりませんが、確かにこのアルバムが発火点となって、アメリカのインディーズシーンが活性化した部分は確かにあります。



このアルバムが生まれた背景


私が思うこのアルバムのポイントは以下の通りです。

1.インディーズレーベル時代の最後のアルバムということ
2.当時は2枚組で発売されたこと(CDでは1枚)

このバンドは楽器間のアンサンブルが魅力です。普段からジャムセッションをしながら曲を仕上げていて、場合によっては30分を超えるセッションもあるそうです。

前作「Sister」を出した後、サーストン・ムーア(Thurston Moore)が次のアルバム用のマテリアルを構想しセッションをしていた時に、どうも1枚では収まりきらないだろうと予測しました。

そこでサーストン・ムーアがブラック・フラッグ(Black Flag)のフロントマンであるヘンリー・ロリンズ(Henry Rollins)を含む数人の友人に、今度のアルバムは2枚組にするつもりだと打ち明けたそうです。

その時に皆からぜひ聞いてみたいよと言われて、とても感激したという逸話があります。

裏を返せばそれだけ2枚組を出すことに不安だったということです。

これまでメジャーレーベルでは2枚組アルバムは時々あります。しかしプロモーション力に限界があり、資金力に乏しいインディーズレーベルでは、2枚組はあまり多くありません。

ましてや彼らの音楽はノイズに満ちた音楽です。たとえメジャーであっても、こんな激しい音楽を2枚組で出すことはほぼありません。

アメリカン・オルナタティヴのルーツの1つともいえるストゥージーズ(The Stooges)のファーストアルバムだって、たった34分ですからね。

彼らは相当の知性を備えた人たちです。サーストン・ムーアは大学教授の息子ですし、リー・ラナルド(Lee Ranaldo)も名門大学卒、キム・ゴードン(Kim Gordon)に至ってはカリフォルニア大学ロサンゼルス校という超名門卒ですが、そんな経歴を関係なく彼らのインタビューを読んでその知性を疑う人がいれば、その人の知性が逆に疑われかねません。

無茶なことをしようとしたら、結果を知性で予測して歯止めをかけられる人たちです。

当時彼らのファンの中心は、お金のない大学生などの若い層です。2枚組で値段が高くなれば、これまでのような売り上げすら厳しいかもしれません。

でももう彼らは1981年から活動していますから、インディーズでのキャリアも7年に渡ります。そしてリーダーのサーストン・ムーアは、もうすぐ30歳になろうとしていました。

それにインディーズで大きな存在になってきたがゆえともいえる、マネージメントや配給の問題を抱えていました。今のままではいられないと考えてもおかしくありません。

彼らはスタジオ代がかさまない様に、事前に充分な準備をしてからスタジオ入りし、効率的に録音できるようにしました。

このアルバムの曲の多くは、そうした時間のプレッシャーの中で録音されています。

しかしキム・ゴードンが自分のボーカルがどうしても気に入らず、取り直しをして、スタジオ費用が更にかさんでしまいました。

結局スタジオ費用は3万ドル(日本円で300万円ぐらい)になり、サーストン・ムーアが後年に、あのアルバムは自分たちが経済性を無視した最初のレコードだと語るぐらいでした。



完成したアルバムから感じること


結果として誕生したこのアルバムのタイトルは「Daydream Nation」つまり「白昼夢国家」です。とても野心的なアルバムに仕上がっています。

このアルバムは他にも名曲だらけで、2枚組にする必然性があったことが明白です。「レイン・キング(Rain King)」のイントロなんかも、ガンガンいってやるよという気合に満ち溢れていて、とても楽しそうです。

今回取り上げた曲はソニック・ユースを代表する曲だと言われています。この曲の歌詞の一節を翻訳してみたいと思います。

もう行かないとといけない時間になった
1人の男の対決だ
どうしたら失敗するか教えてほしいぐらいだ
原文は以下
Sonic Youth – Teen Age Riot Lyrics | Genius Lyrics


同じ一節を超約というか、妄想翻訳だとこんな感じになります。

もうインディーズではやることがないところまできてしまった
ここはノイズと不協和音、軋んだ音をたっぷり詰め込んだ2枚組で勝負だ
どうしたら失敗するか教えてほしいぐらいだ
原文は以下
Sonic Youth – Teen Age Riot Lyrics | Genius Lyrics


彼らはその後、当時契約していたエニグマ・レコーズ(Enigma Records)というインディレーベルとの関係が良くなかったこともあり、インディーズを卒業しメジャーと契約することになります。

通常アメリカでメジャーデビューする時、多くのバンドはとても弱い立場に置かれます。基本的にレコード会社のコントロール下に置かれて、自分たちのやりたい音楽を制限されることが多いと思います。

しかし彼らはこの2枚組で成功させて、メジャーからも無視できない大きな実績をつくりました。

その結果、いくつものメジャーレーベルからのオファーを受けて「自分たちのやりたいようにやってもいい」と、白紙の委任状に近い形でゲフィン・レコード(Geffen Records)と契約に成功しました。

メジャーレーベルと契約する時のデメリットは、創作上の自由の確保が難しいということです。

彼らはクレバーな人たちですから、インディーズで2枚組を発売し、それでも売れることを証明して、メジャーレーベルと契約する時に有利に運ぼうと意図していたのかもしれません。



この曲のどこがすばらしいのか


さて曲を聞いていきましょう。

まずイントロの青白い炎がゆらめくようなギターが最高です。

よく聞くとキム・ゴードンらしき話しているような歌っているような声が入っています。

1分少し経過したところから、ギターが激しく刻み始めてテンションが上がります。緩急の付け方が絶妙です。

ボーカルはおそらくサーストン・ムーアだと思います。曲調はこの人たちにしてはキャッチーだと思います。

彼らの曲はギターが2本、場合によっては3本になることもありますが、ギターが重なり交差する瞬間にスリルがあります。

この曲は疾走している曲ですが、疾走感を出す為にカッティングしているギターと、そこに絡んでくるギターが最高です。

よく聞くとキム・ゴードンのベースラインは、ニューオーダー(New Order)に似たようなベースラインを弾いています。

ヘッドホンで聞くと色々な音も聞こえますので、ヘッドホンか、もしくは大きな音で聞くことをおすすめいたします。

この曲の5分少し手前ぐらいから次にボーカルが入るまでの1分ぐらいの間は、ああこういう音楽が好きで良かったと思わせてくれる、最大の聞きどころだと思います。

彼らがこのアルバムの曲に閉じ込めた野心的な試み、そして燃え上がるようなギターサウンドは、多くの人を魅了しました。

その後彼らに引き上げられ影響を受けたニルヴァーナ(Nirvana)やダイナソーJr.(Dinosaur Jr.)などのバンドによって、グランジという大きな花が咲きました。

アメリカン・オルタナティヴのか細いけもの道が陽のあたる大通りになった瞬間です。このバンドが切り開いた可能性の後に、多くのバンドが続いたのです。

グランジのゴッドファーザーとでも言っておきたいバンドです。

引き続きこのアルバムのAmazonレビューを読んでみたい方や、ご購入をお考えの方は、下のリンクからお進みください。


デイドリーム・ネイション<デラックス・エディション>




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