無人島の1枚を探すブログ Montage 「An Audience with Miss Priscilla Gray」 (アルバム:Montage)

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Montage 「An Audience with Miss Priscilla Gray」 (アルバム:Montage)



今回はモンタージュ「An Audience with Miss Priscilla Gray」(Album『モンタージュ』)をご紹介します。

オールドタイミーな楽曲と朗らかなボーカルがすばらしい!


本日のおすすめ!(Today's Selection)
■アーティスト名:Montage
■アーティスト名カナ:モンタージュ
■曲名:An Audience with Miss Priscilla Gray
■アルバム名:アーティスト名と同じ
■アルバム名邦題:アーティスト名カナと同じ
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■音楽ジャンル:ソフトロック
■期待効果:楽しい気分になります

この曲を聞いてみたい!
Montage「An Audience with Miss Priscilla Gray」
※Today's Desert Island Disc

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モンタージュ「An Audience with Miss Priscilla Gray」Album『モンタージュ』ディスクレビュー


ジャケットから感じた違和感について


こんにちは。おとましぐらです。(プロフィールはこちら

このアルバムを買った時、売る気があるのか疑われるジャケットだと思いました。

私は予めレフト・バンク(The Left Banke)のマイケル・ブラウン(Michael Brown)がプロデュースした作品だと知っていました。

その為ジャケット見ても買う気は消えませんでしたが、事前情報がない人はこのジャケットを見て、買う気がなくなるかもしれません。

まるで買おうとする人の手を止める「逆ジャケ買いアルバム」です。

またバンド名である「モンタージュ」とはモンタージュ写真という言葉がある通り、異なる写真をつなぎ合わせて1つの写真をつくる技術のことです。

ただジャケットはモンタージュでもありません。しかもアルバム名も同名です。私はこんな風に感じます。

・バンド名:味気ない
・アルバム名:味気ない
・ジャケット:味気ないし、そもそもモンタージュでもない

どこかなんとなくおかしい感じがするアルバムです。

今回ご紹介するのはこのバンドのファーストアルバムです。1969年に発売されています。

結局レフト・バンクのように売れることもなく、これが唯一のアルバムとなりました。

ただ売れなかったバンドは解散したという情報すら見つかりませんから、正確には解散したかどうかすら分かりません。

アルバム全体としてはおそらくソフトロックに分類するのがふさわしい音楽だと思います。

ただ私が持っている2冊のソフトロック専門のディスクガイドにも、このアルバムのことは触れられていません。

もちろん一般のロック・ポップスのディスクガイドに掲載されることはまずないでしょう。

私の持っているCDのクレジットを確認すると、マイケル・ブラウンがほとんどの曲を提供しているようです。

このマイケル・ブラウンという人はヒット曲「いとしのルネ(Walk Away Renee)」で有名なレフト・バンクというバンドで、キーボードとメインソングライターをしていた人です。

ただ少し問題ありの人らしく、他のメンバーに無断で違うボーカルを据えたレフト・バンク名義の作品を発表したり、随分おかしなことをしていています。

その為バンド内で孤立し、1967年にバンドを脱退することになります。その後このモンタージュに曲を提供し、プロデュースすることになります。



メンバーの奥さんの貴重な証言


このバンドについてはほとんど情報が見つかりません。仕方なく普段は読まないアメリカ版のAmazonのレビューを読んでいたところ、面白いレビューを見つけました。

モンタージュのメンバーの奥さんが、このアルバムについてレビューしています。

私の英語力では彼女の意図をきちんと汲み取れるか不安ではありますが、彼女の伝えたいことを要約したいと思います。

原文は以下をご覧ください。
Montage Amazon

彼女はモンタージュでリードボーカルを務めていたVance Chapmanの当時ガールフレンドで、今は結婚して彼の奥様のようです。

レビューのタイトルは「私はこのアルバムがつくられた時、そこにいました」です。

彼女によると、このアルバムでは歌の音程の狂った曲がありますが、それはマイケル・ブラウンが考える「displeasure of urban sprawl (都市が広がることの不快さ?」を示す為、あえて痛々しいほど音を外したということらしいです。

だからボーカル担当である夫に問題があって音程がはずれている訳ではありませんということを言いたいのでしょう。

またマイク・ブラウンはエコーをかけることを許してくれなかったそうです。

その為奥様は、レフトバンクのようにリッチなボーカル表現にならず、歌の印象がドライに聞こえるのではないかと心配しています。

しかしそういうことについては当時、私も夫も同意していたということと、このアルバムを愛しているということを伝えてくれています。

被害者的立場で恨み言を言いたいのではありませんよということなんでしょう。ご主人にとって不名誉になりそうなことについて、少しだけ釈明させてくださいという感じでしょうか。

大変聡明な奥様です。確かにアルバムを聞くと、なるほどと思うところもあります。

こんなポップな曲を提供しておきながら、不快さを表現する為に音程を外して歌わせるとは、やはりマイク・ブラウンは少し変わった男なのかもしれません。

いい曲を書くんですけどね。

その文脈で判断すると、バンド名やジャケットがこんな味気ないことも理由が分かった気がします。

本来は新人バンドの場合は、デビュー時にどう売るかきちんと考えてあげて、そのイメージ戦略に合ったジャケットにした方がいいと思います。

そうでなければメンバーの写真とかを使って、顔を売ってあげるといいと思います。

その意味でこのバンドは十分なサポートを得られたとはいいがたいですが、肝心の音楽はすばらしいです。



この曲のどこがすばらしいのか


さて曲を聞いていきましょう。

この曲はソフトロック寄りではなく、ニルソン(Harry Nilsson)などに似たオールドタイミーな作品です。

ボーカルは朗らかという言葉がぴったりな歌い方で、奥様のレビューによる加点なしでも、とてもすばらしいボーカルだと思います。

線が細く気弱なところがありますが、それが欠点にはなっていません。朗らかで華やいだ気分にさせてくれるボーカルです。

ちなみに動画ではこのVance Chapmanの写真が出てきますから、どんな旦那さんか興味がある方は動画を視聴してみてください。

声のイメージと合致する、なかなかイケメンです。

一方この曲の演奏で特筆したいのは、ベースです。ポール・マッカートニー(Paul McCartney)的ベースラインが秀逸です。

ホーンも入っていて少し華やぐ曲ですが、それを支えて大活躍しているベースラインにぜひ注目して頂ければと思います。

幸いなことに、この曲は奥様が心配しているような弊害は感じられません。おそらくこの曲は不快さを表現するような曲ではなかったと思われます。

さて先ほどのVance Chapmanの奥様によると、旦那さんは今もなおすばらしい音楽をやっているそうです。

それについては彼女が以下のような言葉で締めくくっています。少々意訳ではありますが、翻訳してみましょう。

私は身内びいきなのかもしれません、
もちろんそういうところはあるでしょう。
しかし私たち夫婦はこの愛の労働の結果を皆さんに楽しんでほしいと願っています。
原文は以下
Montage Amazon


了解しました。ささやかではありますが、このブログでもプッシュさせて頂きます。

そもそも最初聞いた時からずっと、私はこのアルバムがお気に入りでしたしね。

今回曲名を検索して動画が見つかった時、こんな誰も知らなそうな曲の動画があることがうれしくなって、これは取り上げるしかないと思いましたから。

日本のAmazonでもレビューも1つありますし、動画をアップロードしてくれている人もいるので、私のようにこのバンドの良さを知っている人もいます。

ただもう少し、少なくともソフトロック専門のディスクガイドに掲載される程度には、知られてほしいアルバムだと思っています。

ジャケットと中身が違いすぎますが、それを逆手にとって、誰かにおすすめするきっかけだと考えてみてはいかがでしょうか。

引き続きこのアルバムのAmazonレビューを読んでみたい方や、ご購入をお考えの方は、下のリンクからお進みください。


Montage




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