無人島の1枚を探すブログ The Pop Group 「She Is Beyond Good & Evil」 (アルバム:Y)

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The Pop Group 「She Is Beyond Good & Evil」 (アルバム:Y)



今回はポップ・グループ「シー・イズ・ビヨンド・グッド・アンド・エヴィル」(Album『Y (最後の警告)』)をご紹介します。

毒まみれのポップ、ロック、ダブを飲み込んだハイブリットなファンクの傑作


本日のおすすめ!(Today's Selection)
■アーティスト名:The Pop Group
■アーティスト名カナ:ポップ・グループ
■曲名:She Is Beyond Good & Evil
■曲名邦題:シー・イズ・ビヨンド・グッド・アンド・エヴィル
■アルバム名:Y
■アルバム名邦題:Y (最後の警告)
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■音楽ジャンル:ニューウェーブ
■期待効果:覚醒します

曲を聞いてみたい!(Click to Listen)
The Pop Group「She Is Beyond Good & Evil」
※Today's Desert Island Disc

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ポップ・グループ「シー・イズ・ビヨンド・グッド・アンド・エヴィル」Album『Y (最後の警告)』ディスクレビュー


ブリスフルという街について


こんにちは。おとましぐらです。(プロフィールはこちら
このバンドも前々からご紹介したいと思っていました。

日本語のウィキペディアがあったことはうれしい驚きでしたが、そこに廃盤であることを嘆く記載がありました。

歌詞の内容などおそらく何か支障があるのかもしれませんが、私もこのブログで再発を強く要望したいと思います。

このバンドはイギリスのブリストル出身です。ブリストルといえば人口が41万人ぐらいで、ロンドンから160km程度離れた港町です。

日本で同程度の規模で首都圏から離れた港湾都市を探してみたところ、富山市あたりのイメージになると思います。富山市の方が少し東京から距離がありますけどね。

なぜブリストルのことを調べたかというと、この地域は独特の音楽を輩出しているからです。

特にトリップ・ホップ (Trip Hop) と呼ばれているマッシヴ・アタック(Massive Attack)、ポーティスヘッド(Portishead)などのバンドは、別名でブリストル・サウンド(Bristol Sound)などとも呼ばれています。

トリップ・ホップではありませんが、ロバート・ワイアット(Robert Wyatt)もブリストル出身です。

今回取り上げるポップ・グループも含めて、ブリストルの地域に根付く音楽性を強く感じます。

それはリズムが際立っていたり、実験色が強いアートを感じさせる音楽なのに、どこかポップな側面を併せ持つというものです。

上記の人たち全てにフリージャズの影響を感じることも、少し面白いと思いました。

ブリストルという土地柄を調べてみたところ、大学が多いらしいことが判明しました。またブリストルのような規模の大きな港湾都市というのは、様々な人や物資の交流が盛んです。

そういえばビートルズ(The Beatles)の出身地であるリヴァプールも港湾都市でしたね。

つまり元々人の交流が多い土地であったところに、大学生が多いという特徴が加わったことで、雑食な音楽文化が醸成されたのではないかと推測しています。



バンドの歴史や背景について


さてバンドの話に戻りましょう。

このバンドは1977年に結成されています。リーダー格のマーク・スチュワート(Mark Stewart)が、ジョン・ワディントン(John Waddington )やサイモン・アンダーウッド(Simon Underwood)らと一緒に結成したファンクバンドが始まりです。

当時の彼らはパンクすら生ぬるいと感じて、バンドを始めたそうですから、当初から過激志向だったようです。

ジャンルとしては広義のロックと言ってもいいのでしょうが、ポストパンク、ニューウェーヴ、ダブ、ファンク、フリージャズなどを飲み込んだ、カテゴライズ不可能な音楽だと思います。

彼らは様々なジャンルを飲み込んで、過激な政治思想や毒のあるメッセージを詰め込むのに耐えうる、雑食で猥雑で無秩序でどう猛な音楽フォーマットを作り上げました。

今回ご紹介するのはデビューシングルです。オリジナルの「Y」には収録されていませんが、私が持っているCDの1曲目に追加されています。

アナログレコードには入っていないと思いますのでご注意ください。

シングル盤のジャケットは今回初めて見ましたが、なかなかかっこいいです。


She Is Beyond Good And Evil


過激だけどセンスが抜群であることが、このジャケットからも見て取れます。ただ私は何かのジャケットにそっくりだと思いました。

こうなると思い出すまで心の平安を得られないのが、音楽ジャンキーの業です。

部屋の中をぐるぐる歩き回ってようやく思い出しました。ダイナソーJr.(Dinosaur Jr.)です。

思い出すのに結構時間がかかったわりには、それほど似ていなかった気もしないでもありませんが、せっかくなのでご報告させていただきましょう。


Freak Scene/Bulbs of Passion


このアルバムはレイダー(Radar Records)というレーベルから出ています。

他のアーティストではラ・デュッセルドルフ(La Dusseldorf)、ペル・ウブ(Pere Ubu)、ニック・ロウ(Nick Lowe)、ヴィサージ(Visage)、ラウドン・ウェインライトIII(Loudon Wainwright Ⅲ)などが在籍していたレーベルです。

ニック・ロウ以外では、多かれ少なかれアウトな感覚がある人達が多い感じです。

ただポップ・グループは音楽性も過激ならば、歌詞に込められたメッセージも尖がっているので、発売するのは勇気が必要だったのではないかと思います。レーベルの英断に感謝したいと思います。

デビューしてからのこのバンドの活動は思いの外、順調です。バンドの興隆、栄光、破滅の歴史を整理してみましょう。

1977年 バンド結成、ライブで名前を上げる
1978年 レイダーとレーベル契約
1979年 「Y」発売 NME誌の表紙を飾る
1980年 「For How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder?」発売
1981年 内輪もめにより法廷闘争の末、バンドが分裂

まるで情勢が不安定な頃の中世ヨーロッパ史の勉強をしているような気がしてしまいます。

ただ私としては、この短い期間でよくぞ2枚のオリジナルアルバムと1枚のアウトテイク集を出してくれたと思います。

この人たちほど、外では代替が利かないバンドはありませんからね。



この曲のどこがすばらしいのか


さて曲を聞いていきましょう。

この曲はシングルとして発売されたことから分かる通り、彼の中では比較的キャッチーな部類です。

まずイントロのエッジの立ったギターがすばらしいです。ギャレス・セイガー(Gareth Sager)のギターをダブっぽく処理しています。

この曲のダブっぽい感覚はプロデユーサーのデニス・ボーヴェル(Dennis Bovell)の功績だとされています。

デニス・ボーヴェルはレゲエとロックをまたがって活動している才人で、自分でもマトゥンビ(Matumbi)やブラックベアード (Blackbeard) 名義で作品を発表しています。

私はこの刺さるようなギターの音響処理が、この曲の一つのポイントだと思います。かっこよすぎです。

ボーカルスタイルはアジテーションという感じの叫びや、内に感情を溜めるようにモゴモゴ話すように歌うところなどが、ザ・ザ(The The)のマット・ジョンソン(Matt Johnson)に似ています。

そしてこの曲で最大の聞きどころは、サイモン・アンダーウッドのベースです。

このベースは歌いまくり、うねりまくりです。このベースラインはロックではなく、黒人音楽の影響を受けたベースだと思われます。

おそらくファンカデリック(Funkadelic)などのファンクバンドあたりに、影響を受けたのではないでしょうか。

ドラムも普通のロックバンドの叩き方ではありません。カンカンと叩いている音はとても効果的です。民族音楽色を出しているのかもしれません。

マーク・スチュワートのように押し出しが強いボーカルの場合、リズムが弱いと残念な出来になってしまいますが、このバンドの場合はギターを含めたリズムがかなり強力です。

2:30から2:50ぐらいのところを聞いていただきたいと思います。鳥肌ものです。内在する暴力的な衝動を押さえつけているような凄みを感じます。

この曲名を直訳すると「彼女は善と悪を超えている」ですが、それってどういう女性なんでしょうか。

このバンドは「The Pop Group」という僕たちはポップなグループですって、バンド名からして本当かよという感じです。

ただジャケットもパプア・ニューギニアの山岳民族であるマッドマンの写真みたいですが、この写真はどことなくかわいらしいところがあります。

この悪意だか冗談だか悪ふざけだか分からない感じは、どこか別の人で見た覚えがあります。



デトックスって何ですか?って感じがしますね。

引き続きこのアルバムのAmazonレビューを読んでみたい方や、ご購入をお考えの方は、下のリンクからお進みください。


Y(最後の警告)




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