「ヴィオラとムーグの演奏が至福の時間を与えてくれます!」
今回はキャラヴァン「スタック・イン・ア・ホール」(Album『ロッキン・コンチェルト』)をご紹介します。
╂ 本日のおすすめ!(Today’s Selection) ╂
■アーティスト名:Caravan
■アーティスト名カナ:キャラヴァン
■曲名:Stuck In a Hole
■曲名邦題:スタック・イン・ア・ホール
■アルバム名:Cunning Stunts
■アルバム名邦題:ロッキン・コンチェルト
■動画リンク:Caravan「Stuck In a Hole」
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キャラヴァン「スタック・イン・ア・ホール」(アルバム:ロッキン・コンチェルト)ディスクレビュー
こんにちは。おとましぐらです。(プロフィールページへ)
キャラヴァンというとカンタベリー(Canterbury)のプログレバンドとして有名ですが、この曲はプログレではありません。
同時期のキンクスの隣に置いてもよさそうな感じです。
私はアルバム単位では名盤の誉れ高い「グレイとピンクの地(In the Land of Grey & Pink)」が一番だと思います。
私が好きな時期はこのアルバムと次の「聖ダンスタンス通りの盲犬(Blind Dog At St. Dunstans)」です。
このアルバムはポップになって実際売れ行きもかなり良かったようですが、単純に売れ線になったかというとそんな感じもしません。
質が落ちていないですし、むしろ自分達の体質に正直になって趣味に走ったとさえ思えます。
このアルバムでこの曲の次におすすめなのは「ロッキン・コンチェルト(The Dubsong Conshirtoe)」という大曲です。
プログレ時代の名残りを残すその曲もおすすめです。
この曲はキャッチーなので目立ちませんが、アルバムとしては英国ポップという感じです。
ジャケットはヒプノシス(Hipgnosis)が手がけていますが、中身と合致しています。
確かにヒプノシスっぽさも出ていますが、どこか英国らしさが感じられます。
他のバンドではリンディスファーン(Lindisfarne)も最初はフォークロックっぽかったのに、後に英国ポップになって、音もジャケットも英国らしく第二の全盛期を迎えました。
キャラヴァンも最初はプログレでしたが、このアルバムから英国ポップっぽくなって、第二の山場をつくりました。
私の中では実力があるバンドがキャラ変をする時に、英国っぽさを出すというか自然に出てくると、質が落ちないままキャラ変も成功しやすいという法則みたいなものがあります。
英国ポップという言葉はほとんど60年代後半からのイギリスの音楽を愛する人にとって特別な意味の言葉ですが、このアルバムもその一部だと思います。
曲はといえば、最初にまるで「ホンキー・トンク・ウィメン(Honky Tonk Woman)」でも始まるのかという感じで始まります。
ギターが入ってキャッチーな曲であることが判明すると少し安心します。
この曲は歌メロもいいのですが、聞きどころはプログレバンドらしく演奏です。
特にヴィオラからムーグシンセサイザーのあたりは至福の時間を与えてくれます。
特にムーグはとても高揚するフレーズを奏でてくれています。
初回からすんなりと入ってくる曲ですが、後からくる味わいもなかなかのものがある曲です。
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