「とても幸せな気分にさせてくれるグルーヴィーな女性賛歌」
今回はコーナーショップ「ブリムフル・オブ・アーシャ」(Album『ボーン・フォー・ザ・セブンス・タイム 』)をご紹介します。
╂ 本日のおすすめ!(Today’s Selection) ╂
■アーティスト名:Cornershop
■アーティスト名カナ:コーナーショップ
■曲名:Brimful of Asha
■曲名邦題:ブリムフル・オブ・アーシャ
■アルバム名:When I was Born for the 7th Time
■アルバム名邦題:ボーン・フォー・ザ・セブンス・タイム
■動画リンク:Cornershop「Brimful of Asha」
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コーナーショップ「ブリムフル・オブ・アーシャ」(アルバム:ボーン・フォー・ザ・セブンス・タイム)ディスクレビュー
こんにちは。おとましぐらです。(プロフィールページへ)
コーナーショップといえばこの曲です。
といってもこのオリジナルバージョンよりもファットボーイ・スリム(Fatboy Slim)がリミックスしてヒットした方が有名かもしれません。
このバンドはイギリスのバンドで、インド系英国人であるティジンダー・シン(Tjinder Singh)が中心人物です。
時々インドテイストが感じられます。
前作ぐらいから注目されはじめて1997年にこのアルバムでブレイクした感があります。
この曲でブレイクするまでの間、デヴィッド・バーン(David Byrne)やベック(Beck)という才人に注目されていたということから、才能があるバンドなんじゃないかと予想できましたが、その予感は当たりでした。
さて曲を聞いていきましょう。
ジャケットを見るとおそらくインド系の美女がポップな装飾されていますが、このジャケットがこの曲がどういう曲かうまく表現しています。
まずイントロからギターのカッティングが軽快で心地よいです。
その後サイケデリックかインド風かよく分からない弦楽器か何かの音が入ります。
動画を見るとボーカルのティジンダー・シンはなかなかのイケメンですね。
少しインドなまりがありますが、それがこの曲をよりすばらしい曲にしているように思います。
2分ぐらいからハンドクラッピンが入りますが、更にグルーヴ感が増しています。
このグルーヴは何かに似ているとしばらく考えたところ、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(Creedence Clearwater Revival)の「プラウド・メアリー(Proud Mary)」あたりの心地よさと、少し似ているように思いました。
しかしCCRの最高の曲と比べても負けていない心地よさです。
この曲は基本的にワングルーヴでずっと続きますが、このぐらい心地よいグルーヴ感があれば無理に盛り上げなくてもいいですね。
ずっとこのグルーヴの中にいたいという気持ちにさせられます。
ただ飽きさせない工夫はしていて、ハンドクラッピンだけでなく、3:32にブレイクが入ったり、途中ストリングスが入るところもあります。
ストリングスの使い方がうまいのは、UKのバンドらしいところです。大満足の4:13の時間が味わえます。
この曲の背景について
ちなみに曲名の「Asha」とは光とか希望という意味があるらしく「Brimful of Asha」で「光が縁まで一杯」とか「希望が縁まで一杯」という意味になります。
ただ「Asha」は別の意味もあって、この曲はAsha Bhosleという女性のプレイバックシンガーに捧げられているようです。
プレイバックシンガーについては以下をご覧ください。
プレイバックシンガー(英: playback singer)は、映画で使われる歌を事前にレコーディングする歌手である。
俳優、女優は映画撮影の際に、プレイバックシンガーの歌うサウンドトラックに合わせて口パクで演じる。
主にインドで発達した手法である。ハリウッドや他の映画業界でも口パクが行われることはあるが、俳優のための吹き替え歌手が注目を浴び有名になるのは、インド特有の現象である。
歌詞はこのシンガーへの感謝から女性賛歌とも言える内容に発展していって、「誰だって枕の代わりが必要なんだ」と繰り返し歌っています。
枕の代わりとは、文脈から判断するとおそらくは女性の胸の比喩で、安らげるという意味だと思われます。
まあティジンダー・シンは色男なんでしょう。
私はこの人たちの楽観的なサウンドとか、雑食な音楽を無邪気に取り入れて遊ぶようなところが大好きです。
中でもこの曲は特に幸福な気持ちにさせられる、最高にグルーヴィーな曲だと思います。
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