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The Damned「Love Song」(アルバム:Machine Gun Etiquette)

「キャラが立っているが、いまいち伝説になり損ねた愛され系バンド」

今回はダムド「ラヴ・ソング」(Album『マシンガン・エチケット』)をご紹介します。

本日のおすすめ!(Today’s Selection)
■アーティスト名:The Damned
■アーティスト名カナ:ダムド
■曲名:Love Song
■曲名邦題:ラヴ・ソング
■アルバム名:Machine Gun Etiquette
■アルバム名邦題:マシンガン・エチケット
■動画リンク:The Damned「Love Song」

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ダムド「ラヴ・ソング」(アルバム:マシンガン・エチケット)ディスクレビュー

こんにちは。おとましぐらです。(プロフィールページへ

このバンドはロンドン三大パンクの1つに数えられています。

他の2つであるセックス・ピストルズ(Sex Pistols)とザ・クラッシュ(The Clash)に比べると、知名度的にはかなり劣りますが、音楽自体は負けていません。

初期の彼らの特徴は性急でスピーディーでおバカでなことです。

このアルバムからは、更にキュートでポップな部分に勢いがつきました。

まずはジャケットにご注目ください。

ジャケットでメンバーの服装を見ると、革ジャンあり、スーツあり、ピンクのよく分からない服もあってバラバラです。

ただ統一できないのは訳が合って、自分のスタイルにこだわりのある2人がいるからです。

まず1人目はボーカルのデイヴ・ヴァニアン(Dave Vanian)です。

この人はスーツ・ファッションが特徴です。

このジャケットでは違いますが、時には顔を白塗りにしてドラキュラのようにしたり、ゴシック・ヨーロピアンなこだわりを持っている人です。

ダムドに加入する前までは墓掘り職人をやっていたという噂がありますが、本人は否定しているようです。

ちなみにこんなアルバムも出しています。

もう1人ジャケットで右端にいるのがギターのキャプテン・センシブル(Captain Sensible)です。

この人はピンクの服とベレー帽にこだわりがあります。

ピンクでモコモコした服を着ているか赤いベレー帽がかぶっていたら、この人だと分かります。

ちょっとテリー伊藤が入っていますかね。画質が悪いのですが、こんな感じの人です。

captainsensible

Captain Sensibleという名前は、もちろん本名ではありません。

直訳すると「敏感主将」です。

この頃のパンクの正装は破れたTシャツと革ジャンでしたから、このジャケットみたいに他の普通のメンバーと全然統一がとれていないのですね。

こんな正反対に思える2人が同じバンドに在籍していたことが少しおもしろいです。

経歴について

経歴について触れておきましょう。

彼らは1975年にキャプテン・センシブル(Captain Sensible)とラット・スケイビーズ(Rat Scabies)が出会い、そこにブライアン・ジェイムス(Brian James)が加わったことでバンドの土台が固まります。

初期の音楽的主導権を握っていたのはブライアン・ジェイムスで、彼がほとんどの曲を書いて、彼のギターが全面に出ています。

1977年に「地獄に堕ちた野郎ども(Damned Damned Damned)」というデビューアルバムを発表します。

その後セカンドアルバム「ミュージック・フォー・プレジャー(Music for Pleasure)」というアルバムを発表します。

基本的にほとんどはブライアン・ジェイムスが曲が書いていますが、前作よりも他のメンバーの作曲の関与が増えます。

ただセールス的に大惨敗して、バンド内の軋轢が高まった結果、解散しています。

そして1979年に再結成して発表されたのがこのアルバムです。

このアルバムにはブライアン・ジェイムスはいません。再結成する時に声も掛けられなかったそうです。

このアルバムは様々なメンバーの名前が、作詞作曲のクレジットに登場しています。

曲もこれまで一番ポップでバラエティに富んでいます。

それをまとめ上げているのがキャプテン・センシブルです。

ブライアン・ジェイムス→キャプテン・センシブルという音楽的変遷は、バラバラな個性のあるメンバーの良さを、もっと際立たせる方向に作用しているように思います。

私はファーストアルバムも好きですが、ここからがこのバンドのならではの個性が際立ってきたように思います。

日本のバンドに見られる影響について

このアルバムはミッシェル・ガン・エレファントのバンド名の由来になったことでも有名です。

チバの友人が、ダムドのアルバム『マシンガン・エチケット(英: Machine Gun Etiquette)』の筆記体で記述されたアルバムタイトルを読み違えたものを、そのまま採用したことに起因するとされている[5]。

ウィキペディア THEE MICHELLE GUN ELEPHANT

あと思い浮かぶのは、ギターウルフです。

彼らは「ロックンロールエチケット」というアルバムを出していますが、音楽的にも影響を受けているのかなと感じる部分があります。

これらの人たちのファンは、ぜひダムドも聞いてみていただきたいと思います。

この曲のどこがすばらしいのか

さて曲を聞いていきましょう。

この曲は先行シングルとしてチジック・レコード(Chiswick Records)から発売されています。

セールス的には全英チャートで20位まで上がりましたから、まずまずのリスタートではないでしょうか。

まずイントロでメンバーが気勢を上げ騒いでいる声が入っています。

そこからパンクらしい荒ぶるベースが始まり、その後に浴びせかけてくるような攻撃的なギターが始まります。

ギターはこのアルバムからキャプテン・センシブルが担当するようになりましたが、ブライアン・ジェイムスとは違ったメタルっぽいギターが炸裂しています。

サビの高らかに「これはラブソングだと」歌い上げるところで気分が高揚します。

この曲は「ラヴ・ソング」という曲名です。歌詞の内容もそのまんまラブソングです。

パンクバンドがラブソングを歌うなんてと思う人がいるかもしれません。

加えて、そもそも散り際の美学が重視されるパンクのバンドが、再結成をするということ自体がどうかと思われるかもしれません。

私は彼らはたまたまパンクシーンに乗っかっただけで、メンバーの資質的には必ずしもパンクが収まりきらなかった人たちだと思っています。

このバンドはパンクとかロックンロールのバンドなのに、ジワジワくる味わいがあります。

ファーストアルバムからスティッフ・レコード(Stiff Records)というパブロックに力を入れているレーベルから出していて、プロデュースも、パブロック人であるニック・ロウです。

次作の「ブラック・アルバム(The Black Album)では、もはやロックンロールですらなくなりました。

このアルバム以降について

このアルバムは全米アルバムチャートで31位を獲得しています。

大ヒットとは言い難いものの、バンドが継続するにはまあまあといったところだと思います。

確かに彼らは3大パンクバンドの後の2つバンドほど、セールス、話題性、カリスマ性は得られなかったかもしれません。

パンクの時代に燃え尽きることができなかった彼らの復活戦は、バラエティに富んだポップな楽曲を激しくタイトに表現することから始まりました。

各メンバーの個性を最大限に活用し、後にデイヴ・ヴァニアン(Dave Vanian)の才能が大きく開花したりもしています。

そのおかげで今でも現役で細々と活動できています。

メンバーはその後、なんで俺たちだけ売れなかったとか、伝説になりそこねたとかぼやいているそうです。

そもそもバンド名の「The Damned」は「呪われた」という意味ですから、バンド名を付けた時点で、何か間違えてしまったかなという気もしますね。

ただ還暦を超えて活動できているだけでも御の字ではないでしょうか。

ちなみに2015年にこのバンドのドキュメンタリー映画である「地獄に堕ちた野郎ども」という映画が製作されています。

私はまだ見ていませんが、そのうち見てみようと思っています。

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地獄に堕ちた野郎ども(字幕版)

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