「思慮深いメロディと神々しい女性ボーカルのネオアコ・クラシック」
今回はゴー・ビトウィーンズ「バチェラー・キッシーズ」(Album『1978-1990』)をご紹介します。
╂ 本日のおすすめ!(Today’s Selection) ╂
■アーティスト名:The Go-Betweens
■アーティスト名カナ:ゴー・ビトウィーンズ
■曲名:Bachelor Kisses
■曲名邦題:バチェラー・キッシーズ
■アルバム名:1978-1990
■動画リンク:The Go-Betweens「Bachelor Kisses」
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ゴー・ビトウィーンズ「バチェラー・キッシーズ」(アルバム:1978-1990)ディスクレビュー
こんにちは。おとましぐらです。(プロフィールページへ)
これは1984年に発表されたネオアコ・クラシックともいえる曲です。
その昔ネオアコ名盤としてよく話題にされていたこのベスト盤で、多くのネオアコ好きがこの曲に出会ったものです。
私もその後オリジナルアルバム単位でも買いましたが、このアルバムばかり聞いてしまいます。
このアルバムは1枚目はいわゆるベスト盤ですが、2枚目は各メンバーおすすめのアルバム曲や未発表曲、B面曲集です。
やはり1枚目の方が出来は良いと思いますが、2枚目もそれほど質が落ちていません。
ここにも収録されていない曲でも、まだまだ良い曲があります。
このバンドはアズテック・カメラなどに比べるといまいち評価されていない気もします。
しかしオリジナルメンバーであるロバート・フォスター(Robert Forster)とグラント・マクレナン(Grant McLennan)の安定したソングライティング能力に支えられた楽曲の魅力を、いま一度再確認してもいいのではないかと思います。
このバンドはオーストラリア出身です。私の中ではオーストラリアといえばゴー・ビトウィーンズで、カナダといえばスローン(Sloan)です。
中でもこの曲は彼らの代名詞的な曲になっています。
この曲はイントロでは名曲の気配がありません。
しかし何やら含蓄のある歌いだしで、ちょっと待てよとなります。
経験からくるカンですが、こういう意味深で含蓄があるメロディは才能のあるソングライター特有のものです。
きっちり聞かせるサビへの伏線かなと期待してしまいます。
演奏はサビの背後で鳴っているギターのアルペジオが美しいですね。
あとタンバリンだと思うのですが、サビでシャッフルするところがあって、とてもいい感じです。
そしてやはりこの曲の聞きどころはサビです。ここの女性コーラスがなんとも神々しいです。
この曲に華やかさと神々しさを付け加えていて、特別な曲のレベルまで押し上げています。
卓越したソングライティングによる楽曲を、女性コーラスを効果的に使うことによってワンランク段階引き上げるのは、プリファブ・スプラウト(Prefab Sprout)にも見られる手法です。
最後にこのCDのブックレットにこの曲ができた背景が書いてありましたが、とても面白かったので引用します。
グラント・マクレナンのコメントみたいです。
クリスマスの休日をニューヨークで過ごし、帰ってきたところだった。途中、どこかで、レコード会社も失くしていた。イギリスへの入国も拒否され、入国審査でこの曲を書き上げた。最初に聞かせたのは妹。「マリアンヌ・フェイスフルに歌わせたいわ」妹はそう言った。
ALCB-416/417より引用
妹のコメントいいですね。私も同感です。
この曲は初期のマリアンヌ・フェイスフルに歌ってもらいたいです。
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