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Lou Rawls「You’ll Never Find Another Love Like Mine」(アルバム:All Things in Time)

「渋いバリントンの声が夜の都会を彩るフィリーの名曲」

今回はルー・ロウルズ「別れたくないのに」(Album『オール・シングス・イン・タイム』)をご紹介します。

本日のおすすめ!(Today’s Selection)
■アーティスト名:Lou Rawls
■アーティスト名カナ:ルー・ロウルズ
■曲名:You’ll Never Find Another Love Like Mine
■曲名邦題:別れたくないのに
■アルバム名:All Things in Time
■アルバム名邦題:オール・シングス・イン・タイム
■動画リンク:Lou Rawls「You’ll Never Find Another Love Like Mine」

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ルー・ロウルズ「別れたくないのに」(アルバム:オール・シングス・イン・タイム)ディスクレビュー

こんにちは。おとましぐらです。(プロフィールページへ

この人は日本とアメリカで評価がかなり違います。全く違うと言っても過言ではありません。

この人はアメリカのシンガーで、60枚以上のアルバムをリリースし、トータルで4000万枚以上の売上を記録しています。

グラミー賞3度受賞していまし、まさしく大スターと言ってもいい存在です。

彼のキャリアは古くビートルズ(The Beatles)と同じ1962年デビュー組です。

このアルバムの発売時にはすでに地位を確立していました。

鳴り物入りでフィリーソウルで有名なフィラデルフィア・インターナショナル・レコード(PIR)に移籍してから、この作品を発表します。

この時彼は43歳で、10年前にはグラミー賞で最優秀R&Bボーカル賞を獲得しています。

今ではフィリーは大御所が多い印象がありますが、それは後から振り返ってみるからそう見えるところがあります。

当時はスピナーズ(The Spinners)など一部の例外を除いて、もともと実績のある人が移籍してくるようなレーベルではありませんでした。

オージェイズ(The O’Jays)だってハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ(Harold Melvin & the Blue Notes)だってみんな、PIRでヒットを飛ばすことによって大きな存在感を獲得していったのですね。

ただこのアルバムが出た1976年頃になるとヒットメイカーとしてのPIRも軌道に乗った感じがありました。

実績のある歌手の移籍先として受け皿になることができるようになっていました。

ただ当時コンスタントにヒットを飛ばしていた実力派のルー・ロウルズを招聘したのは、ギャンブル&ハフ(Gamble & Huff)も気合が入ったのではないでしょうか。

この曲の作詞作曲はギャンブル&ハフですが、とっておきの曲を提供した感があります。

良い曲と良い歌唱、そして勢いのあるシグマ・サウンドのバックがあれば怖いものなしです。

当たり前のようにこの曲は大ヒットして、彼の代表曲になりました。

この人は日本では本国に比べて人気がないと申し上げました。

立ち位置としてはジャズであったり、ポピュラーシンガーのようであったり、ソウルミュージックをやっていたり、少し曖昧な立ち位置な気がします。

しかも俳優をやっていたり、声優をやっていたり、テレビで活躍したり、慈善事業でとても大きな功績を残したり、一言でこういう人とカテゴライズすることが難しい人です。

しかし何をやっても、私にとってこの人の魅力は声です。

この曲のどこがすばらしいのか

さて曲を聴いていきましょう。

まずイントロでノックアウトされてしまいます。少しタメてから弾むこのリズムを聞くだけで、もうお腹一杯です。

この思慮深いベースラインはなんたることでしょうか。

このリズムに乗って余裕たっぷりのボーカルがはじまります。憎らしいぐらいの余裕っぷりです。

どちらかというとポピュラーシンガーに近いのどの遊ばせ方をしています。

バックの演奏もピアノの鳴り方なんかは特に、大人の夜を彩るシティテイストを演出しています。

このあたりではまだフィリー風味はありません。

油断するとフリオ・イグレシアス(Julio Iglesias)が歌いそうな演奏にも聞こえます。

しかし女性コーラスの先導の後サビに差しかかると、次第にガッツのある歌唱に変わってきます。

甘く余裕のある歌から、サビではガッツと苦みのある展開へと持っていっています。

このへんのメリハリは千両役者というか、海千山千の歌い手ならではです。

そうやってリスナーを揺さぶって、いとも簡単に彼の歌の世界に引きずり込んでしまいます。

サビではストリングスが目立りますが、そういえばフィリーを聞いていたんだったと思い出します。

やはりフィリーの流麗なストリングスはガッツのあるバリントンヴォイスと相性がいいです。

しかしやっぱり主役は声なんですよね。この声があれば心地よい気分にさせてくれる。まず声、そして声です。

この人はルックス的にはイケメンとは言えませんが、声は大変な男前です。

歌も当然上手いのですが、神が彼に与えしこのバリントン・ヴォイスがあれば他に何もいりません。

私は彼の音楽を聴くとき、彼の声を聞きたくて聞くようなところがあります。

遅ればせながら説明すると、バリントンとは低い声のことです。

ただ単に声が高いとか低いだけで魅力的になるはずはありませんが、彼の場合はひときわ声質が魅力的です。

試しにこの曲の出だしの声をもう一度聞いてみて頂きたいと思います。

私は出だしでいつも、ああ素晴らしい声だなと思うのですね。

そしてサビではやや苦し気に高い声を張り上げますが、そこはガッツで乗り切っています。

その苦みばしったところも最高です。

ぜひ歌に注目して聞いて頂ければと思います。

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All Things in Time

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