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Rainbow「Kill the King」「Gates of Babylon」(アルバム:Long Live Rock ‘n’ Roll)

「ハードロックが嫌いな人にこそ聞いてほしい曲です!」

今回はレインボー「キル・ザ・キング」「バビロンの城門」(Album『バビロンの城門』)をご紹介します。

本日のおすすめ!(Today’s Selection)
■アーティスト名:Rainbow
■アーティスト名カナ:レインボー
■曲名:Kill the King、Gates of Babylon
■曲名邦題:キル・ザ・キング、バビロンの城門
■アルバム名:Long Live Rock ‘n’ Roll
■アルバム名邦題:バビロンの城門
■動画リンク:「Kill the King」「Gates of Babylon」

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レインボー「キル・ザ・キング」(アルバム:バビロンの城門)ディスクレビュー

こんにちは。おとましぐらです。(プロフィールページへ

レインボーはご存知リッチー・ブラックモアがリーダーのバンドです。

この人はバンドのメンバーのクビを切りまくることで知られています。

このアルバムは1978年発売の3作目ですが、この時点でファーストアルバムのメンバーは、自分とロニー・ジェイムス・ディオだけになっています。

それに前作からはドラムにコージー・パウエルが加わって、同じバンドにこの3人がいるというすごい状態になっています。

リッチー・ブラックモア(Ritchie Blackmore)
ロニー・ジェイムス・ディオ(Ronnie James Dio)
コージー・パウエル(Cozy Powell)

こんなすごいメンバーでいいのかと思ってしまいます。まるで信長の家臣に秀吉と家康がいたのを彷彿とさせる状態です。

何がすごいのか分からない人は、音楽を聞いていただければと思います。

その前にこのアルバムの中世的な部分について、解説しておきましょう。

一般にリッチー・ブラックモアはアメリカのマーケットを意識した音づくりを志向していて、ロニー・ジェイムス・ディオが中世的コンセプトを好んでいたと言われています。

事実今作でロニー・ジェイムス・ディオが脱退してからは、中世のイメージを打ち出すことはなくなりました。

ただこのアルバムまではディオの意見が採用されていました。あのリッチー・ブラックモアのことですから、もし自分の意に沿っていない場合はノーと言ったでしょう。

自分も乗り気でなければ、「バビロンの城門」みたいなギターソロは弾けません。

ちなみにこのアルバム名の「Long Live Rock ‘n’ Roll」を直訳すると「長生きロックンロール」です。

それを邦題で「バビロンの城門」として発売したレコード会社の担当者は、ロニー・ジェイムス・ディオの意図を汲み取った最高の仕事をしています。

このアルバムは中世的というあえて古い時代を取り上げて、それを魅惑的な音楽として再現することに成功しています。中世的な要素が最高の付加価値を加えています。

このアルバムで取り上げられている「バビロンの城壁」について述べていきたいと思います。

バビロンの城壁(バビロンのじょうへき)は、新バビロニア王国の首都バビロンを取り巻く城壁。高さ90m、厚さ24m、総延長は数十kmにおよび、100の門と250の塔をそなえていたと言われている。この中で有名なものにイシュタル門がある。

城壁は二重になっていて、「生命の樹」という不老不死になる力を持つ木を王が探しに行くために、門を開ける儀式がある。その時に壁の間をシルシュ(バビロンの神マルドゥクの使いの聖獣)が走っているといわれる。

バビロンの城壁 Wikipedia

「バビロンの城門」とは「イシュタル門」のことかもしれません。「イシュタル門」は現在復元されています。でかいですね。

Ishtar_gate_in_Pergamon_museum

「バビロンの城門」の歌詞は、この伝説に沿って書かれています。要約すると次のような感じです。

お前は売られていく奴隷で、目が見えているだけの盲人だ。しかと心の目でバビロンの城門を見るがいい。お前は人知を超えた力を得ることができるだろう。

あと参考情報としては、このアルバムはフランスの古城でレコーディングされています。

この曲のどこがすばらしいのか

少し雰囲気が出てきたところで、曲を聞いていきましょう。

上では主に「バビロンの城門」ばかり取り上げましたが、まず「キル・ザ・キング」という曲名がかっこいいですよね。

この曲を初めて聞いた中学生ぐらいの時には、曲名だけでもう既にかっこいいと思いました。しかし中身も負けていません。

まずイントロからリッチーが絶好調です。ドライブするギターの後にロニーのボーカルが始まります。とにかく曲がキャッチーです。

リッチーは中盤ぐらいに「ハイウェイ・スター(Highway Star)」とか「紫の炎(Burn)」みたいな熱いギターソロを弾いています。

ハードロックの良いところは歌以外のところでも、しっかり演奏で聞きどころをつくってくれるところです。それはもう律儀といってもいいぐらいです。

コージー・パウエルのドラムは終始この曲の尋常ではないドライブ感をつくりだしています。この曲は終わり方もかっこいいですよね。

さてもう1曲の「バビロンの城門」は先ほどの述べたように中世的なイメージが濃厚な、とてもスケールの大きな曲です。

こちらは打って変わってオリエンタルなイメージの曲です。ちなみにこの曲の舞台であるバビロンがあったのは、現在のイラクです。

まるでプログレのようなキーボードから始まりますが、1分が経過する前に始まるギターの無国籍フレーズがなんともかっこいいです。

やはりこちらの曲でも中盤に長尺のギターソロが入りますが、こちらも白熱の演奏です。

このギターソロは普通のハードロックのイメージとは少し違うと思う人もいるかもしれません。ハードロックのギターソロは早いし上手い、しかしクリエイティブではないと思っている人もいます。

でもこのギターソロはどうでしょうか。

速弾きに頼らずとも中世の中近東的世界を見事に表現しています。しかし雰囲気だけにおぼれたギターではありません。きちんと盛り上がりをつくってくれています。

ここぞというところで必殺の速弾きが入ると、私はいつも唖然としてしまいます。これは想像力の勝利でしょう。天晴としかいいようがないギターです。

ロニー・ジェイムス・ディオとコージー・パウエルも当たり前のようにすばらしいのですが、やはりこちらの曲でもきちんと演奏をつくりこんできています。

中世のイメージ力、そしてそれを支えている演奏能力の高さがあるからこその曲だと思います。きっと表現に対して志が高いのでしょう。

今回取り上げた曲はハードロックの王道中の王道の曲です。だからこそあえて、ハードロックが嫌いな人にこそ聞いてほしい曲です。

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バビロンの城門<デラックス・エディション>(紙ジャケット仕様)

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