「スタンダードナンバーを軽快に解釈したオルガンジャズの名演」
今回はリチャード・グルーブ・ホームズ「ミスティ」(Album『ミスティ』)をご紹介します。
╂ 本日のおすすめ!(Today’s Selection) ╂
■アーティスト名:Richard “Groove” Holmes
■アーティスト名カナ:リチャード・グルーブ・ホームズ
■曲名:Misty
■曲名邦題:ミスティ
■アルバム名:曲名と同じ
■アルバム名邦題:曲名邦題と同じ
■動画リンク:Richard “Groove” Holmes「Misty」
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リチャード・グルーブ・ホームズ「ミスティ」(アルバム:ミスティ)ディスクレビュー
こんにちは。おとましぐらです。(プロフィールページへ)
今回はオルガンジャズを取り上げます。
この曲は「ソウル・メッセージ(Soul Message)」というアルバムでは同じ演奏のノーカットバージョンがあります。
今回メインに取り上げるのは同じ演奏を短くシングル用にカットした方です。
どうせなら長いバージョンで聞きたいという人もいるかもしれません。そこで以下にリンクを貼っておきたいと思います。
Richard “Groove” Holmes「(Long Version)」
なぜ短いバージョンをメインにしたかというと、短いバージョンでも充分良さが伝わるからです。
スーパーでよく試食を提供している人がいますが、それと似ています。
試食で人を長時間拘束しないように、ブログを見ている人を長時間拘束することはしたくないと思っています。
のブログは音楽の試食サイトみたいなものですからね。
長い曲を取り上げる場合はよほど良い曲の場合になると思います。
また先日の記事のように、メインで取り上げる曲に付随してカバー曲やサンプリング元の曲をご紹介するケースもあろうかと思います。
この曲のどこがすばらしいのか
さてこの曲はエロール・ガーナー(Erroll Garner)作曲の有名なジャズのスタンダードナンバーです。
おそらく聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
名演の多い曲ですが、それらの中でも私はこの演奏がかなり上位にきます。
ジミー・マクグリフ(Jimmy McGriff)のところでも書きましたが、70年代ぐらいまでオルガニストは割とメジャーでヒップな存在でした。
この人も結構売れっ子で、ディスコグラフィーを見てもコンスタントにアルバムが出ています。
ちなみにジャズは日本では大変人気のあるプレイヤーでもわりと不遇の時期がある場合があります。
そういう時期はディスコグラフィーに空白期間になっていたりしますが、この人は1978年ぐらいまで作品が順調に発表されています。
その代わりに当時のオルガニストは当時のヒット曲を演奏して、売り上げを取りに行くことを期待されました。
先日取り上げたジミー・マクグリフと似た立ち位置です。
それを商業主義だとかアドリブを制限させられていてかわいそうという人もいます。
私は割りとそういう商業的な録音が好きなので、そんなにマイナスには思いません。
この人は名前の通りグルーブ感に魅力のある人です。ロングバージョンではアドリブが長めで入っています。
その演奏も悪くないと思いますが、この人は元々アドリブ頼りの人ではありません。
ミスティはジャズ界ではよくカバーされていますが、やはり基本的にはしっとり聞かせてくれる場合が多いように思います。
それがこのバージョンはアップテンポと言っていいのかは分かりませんが、比較的テンポが速くて、しかし自然に体が揺れてしまうすばらしいノリを持っています。
思いつきで「ハッピー・グルーヴ」とでも名付けてしまいたいぐらいです。
引き続きこのアルバムのAmazonレビューを読んでみたい方や、ご購入をお考えの方は、下のリンクからお進みください。