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THE MODS「激しい雨が」「バラッドをお前に」(アルバム:HANDS UP)

「様々な伝説を残したライブバンドの魅力を堪能できる魂のロックンロール」

今回はTHE MODS「激しい雨が」(Album『HANDS UP』)をご紹介します。

本日のおすすめ!(Today’s Selection)
■アーティスト名:THE MODS
■アーティスト名カナ:ザ・モッズ
■曲名:激しい雨が、バラッドをお前に
■アルバム名:HANDS UP
■動画リンク:「激しい雨が」「バラッドをお前に」

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ザ・モッズ「激しい雨が」「バラッドをお前に」(アルバム:HANDS UP)ディスクレビュー

こんにちは。おとましぐらです。(プロフィールページへ

今回は日本のロックバンドを取り上げます。

個人的にはロックンロールバンドと言った方がしっくりきますが、ウィキペディアではパンク・ロックが筆頭ジャンルになっています。

年配のロックファンはこのバンドの名前から「激しい雨が」という曲を思い出す人が多いのではないでしょうか。

それはCMの影響です。このバンドは昔マクセルのテレビCMに出ていました。

昔気質のパンクファンはCMに出ることに渋い顔をするかもしれませんが、このCMだったら許されるのではないでしょうか。

1983 マクセル カセットテープ

「音が言葉よりも痛かった」というキャッチコピーは、彼らの音楽をよく表しています。

しかもCMの内容は、枯れ木の枝の上にしゃがんでこちらをにらんでいるシーンと演奏シーンのみです。

なかなかすばらしいですね。

カセットテープの思い出

そういえば、このCMで使われた「maxell UD1」はまだ売っているのですね。Amazonで見つけた時に少し感動しました。

確かUD1とUD2があって、UD2の方が音が良くて値段も高かったような気がします。

当時カセットテープは多くの人が使っていました。

聞きたい音楽がたくさんある人は、毎回レコードばかり買っていられません。

だからテレビやラジオ番組からカセットテープにダビングして聞いていました。

私は洋楽を聞く前の小学生の頃、録音ボタンと再生ボタンを同時に押して、ゴツいラジカセで歌番組の曲を録音していました。

テレビのスピーカーのところにラジカセを置いて、母親に小声で「いいって言うまでしゃべらないで」と言っていました。

すると「なんで?もうご飯できるから座っていなさい」と言われて、その音声がカセットテープにも入っていたものです。

また安いカセットテープを買うとラジカセのローラーに絡まってしまうので、大切な音楽はマクセルのカセットテープなどに録音したものです。

曲名を書き込む時に間違えたらシールを貼っていたことなど、次から次へと些細なことまで思い出しました。

若い人には良く分からない昔話で申し訳ありませんが、カセットテープはその昔、とてもありがたい存在だったということです。

バイトをしてレコードを買えるようになるまでは、どんどんカセットテープが溜まっていって、自分の部屋はカセットテープで武装した要塞みたいになっていました。

まあ今もカセットテープがCDになっただけで、同じようなものですけどね。


経歴について

このバンドは1973年にこのバンドの前身となる「開戦前夜」というバンドから始まっています。

その後バンド名をTHE MOZZとした後に、現在のTHE MODSというバンド名で固定しています。

バンド名だけで血気盛んな音楽だったのだろうと想像がつきます。THE MOZZは読み方を間違われるから変えたのでしょうか。

ともあれこのバンドは硬派のロックバンドを多数生んだ「めんたいビート」と呼ばれる、福岡を中心としたロックシーンの中心にいました。

最初はローカルでの人気でしたが、その後全国でブレイクしています。

福岡「80’s FACTORY」で開かれた2日間のコンサートで、「80’s FACTORY」の歴代最高動員記録を樹立[2]。

上京し、ROCK専門のテレビ番組「FIGHTING 80’s」にレギュラー出演する。

これによってTHE MODSの名は全国区となり、新宿LOFTで行なわれた東京での初のワンマンコンサートは瞬く間に売り切れとなる。

ウィキペディア THE MODS

「80’s FACTORY」「FIGHTING 80’s」「新宿LOFT」など聞いたことがある名前が、ぞろぞろ出てきますね。

私は新宿LOFT以外どういうものかよく知りませんが、昔からロックを聞いてきた人から聞いたことがある言葉です。

70年代後半から80年代にかけてのめんたいロックと呼ばれる多くのバンドやARBなどは、ロックの純度が高くシンプルで骨がありますし、もう一度再評価されてもいいと思います。

この曲も以前からご紹介したいと思っていましたが、CMのフルバージョンにこだわりたいと思って、オリジナルアルバムと同じバージョンを探していました。

時々Youtubeに上がっていないかチェックしていましたが、いつもありません。

先日仕方なくライブバージョンをいくつか聞いてみましたが、いやはやどれもすごいと思いました。

オリジナルよりもかっこいいかもしれません。一気にテンションが上がって、無事この度ご紹介することとなりました。

この曲のどこがすばらしいのか

さて曲を聞いていきましょう。まずは「激しい雨が」からです。

ライブの場合は、バンドが出てくる前に観客のコールが始まった時点で、もう曲が始まっているようなものです。

この動画の舞台は新宿アルタ前だと思われます。

ゲリライブではないかというyoutubeのコメントもありますが、PAなどもしっかり設営していますから、普通の仮設ステージではないでしょうか。

コールの中でメンバーがステージに登場しますが、それに合わせてチェ・ゲバラみたいなポートレイトの森山達也の幕が上がります。

ステージに上がるとすぐに演奏が始まります。

推進力のあるドラムを背景に、森山達也のボーカルが始まります。

私はこの映像の48秒ぐらいからの北里晃一に注目しました。こざっぱりした硬派な髪形に上半身裸、少し前めに重心をとる立ち姿の美しいこと。

私はゲイではありませんが、DOLL誌でこういう立ち姿の美しいプレイヤーの写真を眺めるのが好きでした。

そして森山達也の歌は激しくも艶があります。

キメのところで観客にマイクを向けると、キッズたちが「変わり始める」と歌って応えているところもいいですね。

中盤のギターを中心にしたアンサンブルなどはローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)っぽいところがあります。

最後の方もとても盛り上がっています。特に「なにもかも」とキメで歌うところなどは、血が沸騰するぐらいすばらしいです。

ご紹介したのはライブ音源ですが、オリジナルは「HANDS UP」というアルバムに収録されています。

もう1曲の「バラッドをお前に」も彼らの代表曲で、同じアルバムにオリジナルが入っています。

こちらはローリング・ストーンズの「ビースト・オブ・バーデン(Beast Of Burden)」に似た雰囲気を持つ曲です。

バラードというよりもレイドバックナンバーと呼んだ方がいいかもしれません。

そういえばこのバンドは、記録的な豪雨の中で観客と一体になって歌い叫び、誰一人客が帰らなかったという伝説の「雨の野音」をやったバンドでしたね。

ライブがいいのは当たり前ですし、むしろライブの演奏こそご紹介しなければいけませんでした。

このバンドは、CMを含めて当時の様々なロックバンドの栄光をすべて通過してきたバンドです。

それもこれもすべて、ライブで成し遂げてきたのですからね。

この曲を聞く時はヘッドホンを推奨いたします。私はボュームを上げて聞きいていたら、鳥肌が止まらなくなりました。

森山達也という男の魅力について

ボーカルの森山達也はとてもかっこいい男です。

男があこがれる男です。それは外見だけではありません。

現在は何をしているのだろうかと思って調べたところ、2016年のインタビュー記事が見つかりました。

このインタビュー時には「脊髄終糸症候群」という病気を患っていました。

ライブで膝の半月板が損傷して歩けなくなって、ハードなリハビリこなしているようです。

車椅子で歌えばいいというインタビュアーの言葉に、彼はこう答えています。少し長くなりますが。引用しておきましょう。

もう一つイヤなのは、お客さんに“大丈夫か?”と思って見られることは、決して健全じゃないというか。

お金を払って、楽しもうとして来てるわけだから、最低限度のことができないと、プロとしてステージに出ちゃダメだと思うのね。

そこに納得するまでは出れないよね、ということが自分の中にあるから。

もしも“足が悪いから勘弁してね。今日は座ってやります”と言ったら、ファンはきっと許してくれると思う。

でも、そうじゃない。それは見せちゃダメだと俺は思ってる。人それぞれだとは思うけど。俺が80のブルースマンなら全然いいけどね(笑)。

でも今現在はそうじゃないから。いつも通りに近いTHE MODSの形として、できるところまでは持っていきたいよね。

THE MODS 森山達也、突然のアクシデントでツアー延期・中止。復帰に向けた現在の日々、その想いをすべて語る。

彼のレーベル兼マネジメント会社は「ロッカホリック」という名前ですが、直訳で「ロック中毒」という名前です。

つくづくロック中毒の男のようです。

私は堂々と車いすで歌ってほしいと思います。しかし同時に、こういうやせ我慢の美学がこの男をよりかっこ良くしてしまっているようにも思います。

これを書いている2019年のライブスケジュールを調べたところ、今年もスケジュールが組まれていてほっとしました。

ライブで鍛えられた彼らは、今も刃こぼれ一つしていないはずです。

もし機会があったら、このバンドのライブを体験してみてはいかがでしょうか。

引き続きこのアルバムのAmazonレビューを読んでみたい方や、ご購入をお考えの方は、下のリンクからお進みください。


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