この記事では、音楽ジャンキーならではのすき間時間の活用方法を取り上げます。
ここでは主に在宅時を想定しています。
外出している時は、普通にスマートフォンなどで聞けばいいだけですし。
昔と今、私がやってきた方法をご紹介します。
CDラジカセを活用していた頃
大昔から私は、家の中にいる時はどこにいても音楽を聞ける環境にしてきました。
私は昔、部屋の各所にCDラジカセを配置していました。
配置していたのは台所、枕元、お風呂場、トイレなどで、友達が遊びに来ると大笑いされましたが、そんなの気にしていられません。
ただ恥ずかしい思いをするわりに、このシステムは少々非効率で不便でした。
私はそれらの場所に行くと、まず最初にCDラジカセのスイッチを入れて、前回の続きの曲を選びます。
しかしそれがわりと面倒だったのですね。
問題は台所とトイレです。
ある程度滞在する時には、行く度にCDラジカセのスイッチを入れていました。
特にCDラジカセはスイッチを入れてから、再生できるようになるまで少しタイムラグがあります。
また続きの曲が20曲目などであった場合、頭出しするのも大変でした。
当時CDラジカセで聞いていた音楽とは
それらの場所で聞く時は、普段のリスニング環境とは全く分けて考えていました。
普段の場所では主に新しく開拓する音楽を聞きますが、それ以外では苦手なジャンルやアーティストに限定して聞いていました。
つまり苦手な音楽に慣れる機会として活用していたのですね。
特に印象深かったのは、デューク・エリントン(Duke Ellington)。
エリントンは、ダントツで私が攻略するのに時間がかかった人です。
当初は良さが理解できなかったので、当然聞いていて楽しくありません。
ねちっこく下品に思える演奏(失礼!)としか聞こえませんでした。
しかし当時の私はマイルス・デイビス(Miles Davis)がエリントンを尊敬していることを知っていました。
エリントンが分からなければ、ジャズのことを全く分からないままだ。
当時の私は思いつめた目をして、全然楽しめないエリントンを日々聞いていました。
エリントンの良さが分かってきた
しかし半年以上経過したある時から、エリントンの音楽の聞こえ方が変わってきました。
ねちっこいだけの曲が、次第に黒い光沢を放ち始めたように感じました。
そこからは一気にどれもすごいと思えるようになりました。
一気に感覚が変わったのですね。
何が下品なものか、むしろ気高い音楽ではないかと。
CDラジカセによって私は苦手な音楽を克服できた
各部屋に結界のごとく配置されたCDラジカセの魔法陣は、私の視野を広げてくれました。
クレバーとは言い難い方法でしたが、当時愚直に音楽を聞いていた私にとって、良い修練の場だったと思います。
当時は普段のリスニング環境以外では、正直音楽を楽しんでいたとは言い難かったかもしれません
唯一普段のリスニング環境にいる時だけ音楽を楽しめました。
短時間で克服できる場合はそれほど負担になりませんが、エリントンのような長期戦はかなり大変でした。
しかしその日々のおかげで、今ではそれほど自分を追い詰める聞き方をしなくてよくなりました。
まあ時々はありますけども。
苦手なジャンルやバンドを克服したい場合は、すき間時間を活用して慣れてみるのも一つの手です。
今は音楽専用スマートフォンを活用している
現在私は音楽専用のスマートフォンを持っています。
もうCDラジカセ軍団はありません。
音楽専用と言っても普通のiPhoneですから、音楽に用途を限定しているだけの話ですが。
私が普段いることの多いパソコン・デスクの脇には、いつもこの音楽用スマートフォンを置いています。
そして違う部屋に移動する時など席から離れる時は、席を立つと同時にスマートフォンを起動し音楽を再生しています。
そして音楽が鳴っているスマートフォンを持ったまま移動開始。
この方法はもうすっかり手慣れていて、ほとんど無意識でそう行動しています。
ちょっとだけ台所に行く時などでも、すき間時間ではそのスマートフォンで音楽を聞いています。
コーヒーを淹れる時などは、1曲ぐらいは余裕で聞けてしまいますね。
MP3プレイヤーではいけないのか
スピーカー付きのMP3もありますし、それでもいいと思います。
ただ現代の曲は、レコードやCDで発売されていないものが増えています。
そういう音楽はサブスクやYoutubeでしか聞けません。
そのため私はスマートフォンにしています。
特に最近の楽曲は、映像とセットの鑑賞を想定している曲が増えています。
そういう曲は極力、動画とセットで鑑賞できるようにしています。
その点スマートフォンであれば、iTunes、サブスク、Youtube、その他アプリと幅広く対応しています。
私はマルチな対応を重視して、スマートフォンを活用しています。
私がスマートフォンを使い分けている理由
ではなぜ音楽専用のスマートフォンでなければいけないのでしょうか。
普段使いのスマートフォンで音楽を聞けばいいのではないかと思われるかもしれません。
もちろんそれで全然かまわいません。
私がわざわざ普段のスマートフォンと使い分けているのは、音楽専用にカスタマイズしたいからです。
音楽専用スマートフォンでは、音楽以外のアプリは全部削除しています。
そしてスマートフォンを起動したら、常に音楽関係のアプリが開いている状態にしています。
あと意外と重要なのはボリューム。
普段のスマートフォンは電話やその他用途でも使用するので、必ずしも音楽に適した音量に固定しておけません。
その都度ボリュームを調整しなければいけません。
しかし音楽専用スマートフォンでは、音楽を聞くのに適した音量でほぼほぼ固定しており、その都度ボリュームを調整する手間が省けます。
それに家の中だけであればWi-Fiがあるので、音楽専用のスマートフォンはSIMを入れなくてもいいですし。
まだ使えるのにスマートフォンを買い替えた場合、そのスマートフォンを有効活用できます。
トイレではMP3プレイヤーを使用
私はトイレだけは、別の再生環境を用意しています。
トイレではMP3プレイヤーを常備しています。
そのMP3プレイヤーには、ウーハー付きの外部スピーカーを装着しています。
トイレはわりとじっくり音楽を聞ける場所なので、音質を重視してみました。
低音へのこだわりから、トイレだけ別の環境にしてみたというわけです。
MP3プレイヤーが壊れたら、音楽スマホに一元化するかもしれません。
ちなみにトイレのMP3プレイヤーには、聞いた記憶だけはあるが、いま一つ良い曲を見つけ切れていないアルバムを入れています。
活用目的の変化
昔は苦手な音楽を克服するためにCDラジカセを活用していました。
一方現在音楽スマホでは、主に新しい音楽をチェックするのに使っています。
ただこの方法は、私のようにいつも音楽が流れていることに抵抗がない人向けの方法です。
私が熱を入れて語れば語るほど、冷ややかな空気を感じなくもありませんし。
普通の方には音楽ジャンキー特有の奇妙な風習だと思っていただき、苦笑いしていただければと思います。
参考になったという方がいらっしゃったら、お役に立てて何よりです。
最後に過去にツイートした曲で、特に反応が大きかった曲をご紹介しておきましょう。
Lionel Hampton & Stan Getz – Cherokee
2023年9月25日追記:車内でのリスニング環境について
この記事をアップした後に、あるツイートに注目しました。
2年以上前のポストなので、今ではもっと最適な方法があるかもしれません。
しかしとても興味深かったので、ご紹介してみたいと思います。
下記は自部屋、車内において僕が音楽を永遠にランダムで流し続けミュートによって遮るといった莫大な曲を再生させようとの取り組みです(笑)今は時折程度ですけど。
音楽は倍速で聴けないけど、ながら聴きは出来るって特典がある。これからは今まで以上にBGMとしていつも音楽を流すってのはいいかも。僕の部屋だけでも。音楽は流れ続けているけど、必要に応じてミュートするって考え方がいいのかも。音楽バカな考え方だが。
営業車はBluetoothFMトランスミッターでスマホを繋ぎYouTubeやSpotifyを、iPodはカーオーディオのAuxに直で繋いでる。で、iPodはランダム再生しっぱなし。無音やラジオ/スマホ聴いたりしているその裏ではiPodは曲を流し続けている。MODEボタンでAuxに切替ると何かしらの曲が流れてくるという環境です。
自分の部屋で考えていたことを車では実現できている。駐車中もずっと流れているべきなのだが、バッテリーの経年劣化で長い時間車から給電されないと落ちて止まってしまうのが残念。
僕は格安スマホのなかでUQモバイルを選んでいるのですが、その理由は節約モード機能があったからです。節約モードは少し遅いけどパケットかからないのです。重くないYouTubeやSpotifyは節約モードで全然ok。アプリで高速モードと簡単に切替できます。数年前の情報なので現在は他のキャリアもあるかも
先程も申し上げましたが、上のポストは2年以上前の情報です。
その点は割り引いて考えていただく必要があります。
またカー・オーディオとの接続端子をどうするかなど、ハード面の問題も。
考慮しなければならない様々な問題があるため、真似する場合は自己責任でお願いいたします。
しかし技術面の陳腐化リスクがあるのにあえてご紹介したのは、この方の音楽に対する考え方が興味深かったからです。
・ランダムで曲を再生すること
・常に音楽を流し、必要に応じてミュート
車内の時間をフルに活用して良い曲をチェックする、とても合理的な方法だと思います。
音楽は倍速で聞くようなものではないけれど、ながら聞きできるという音楽の特性を活かしています。
今は技術や通信キャリアなど、更に合理的な方法があるかもしれません。
しかし基本的な考え方は、今後も参考になると思いご紹介させていただきました。
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