アーティストやバンドが売れるにはどうしたらいいか実例5選

今回はアーティストが売れるために何をしたか、その実例集です。

ただし私にはマネージメント経験はありません。

そこでこの記事では私の経験ではなく、実際のケースを取り上げてみました。

最初に海外のレジェンド・クラスのバンドを2つ取り上げ、その後日本のアーティストの例を3つご紹介します。

 

なぜベンチャーズは日本でビートルズと並ぶ人気だったか

先日ベンチャーズ(The Ventures)の記事を書いた時に思ったことがあります。

彼らは一時期日本でビートルズ(The Beatles)と並ぶ人気バンドでした。

しかしその人気には理由がありました。

ベンチャーズ歌謡をプロデュースした[21]東芝音楽工業の草野浩二によると、ベンチャーズは来日時に日本の歌謡曲を聞いて研究した上で、「こういうメロディを作ったから聞いてくれ」と売り込んできた[20]。

そのメロディ・ラインは「外国人が作ったとは思えないほど日本人の好みに合致する歌謡曲」だったため、日本語の歌詞をつけるのを企図するようになる。(中略)

1968年、ノーキー・エドワーズが一度脱退し、後任ギタリストにジェリー・マギーが加入すると、より本格的に日本をテーマにした楽曲を作り始め、「京都の恋」(1970年)、「京都慕情」(1970年)、「長崎慕情」(1971年)(いずれも渚ゆう子)、「雨の御堂筋」(1971年)(欧陽菲菲)[18][21]など、次々とヒット曲が生み出され、それらは「ベンチャーズ歌謡」と称されるようになった。

その日本情緒豊かな楽曲は「アメリカ人にこんな日本的な曲が書けるのか」と当時の日本の音楽評論家たちを驚かせた[22]。中でも「京都の恋」は(1970年)第12回日本レコード大賞企画賞を受賞している[23]。

ザ・ベンチャーズ ウィキペディア

彼らは日本人の趣向に合わせた曲を書き、演奏したのですね。

ここまでやるかと思うかもしれません。

 

売れるための方法その1は、営業力(ベンチャーズの例)

彼らは卓越した演奏力を持った実力派バンドでした。

そんな彼らはギターの音さえ知らないような観客に対しても、その魅力を分かりやすく伝えました。

あの「テケテケ」と表現されるギターも、初心者受けを狙ったのかもしれません。

彼らの演奏力のすごさは、以下の曲を聞けば分かります。

The Ventures – Driving Guitars

いやはやすさまじい演奏力ですね。

スピーカーからメンバーが飛び出てきそうな勢いです。

当時彼らはその演奏力を武器に頻繁に来日し、日本の隅々まで巡業しました。

彼らは精力的な一流営業マンみたいです。

結果として彼らは長くバンドを継続できました。

彼らは日本だけでしか人気がないイメージですが、2008年にはロックの殿堂(The Rock and Roll Hall of Fame and Museum)入りを果たしています。

 

ヴァン・ヘイレンは裏庭や公園で演奏していた

他に営業力でのし上がったバンドに、ヴァン・ヘイレン(Van Halen)があります。

彼らは自分たちの音楽が高校生に受けると考え、高校の行事に参加してライブ活動を行いました。

彼らがライブハウスに出演することが決まった時は、必ず近くの高校の周辺にチラシを配ったそうです。

また彼らは演奏する場所を求め、裏庭や公園などで演奏をしました。

ヴァン・ヘイレンもストリートから出てきたのですね。

その結果、時には2000人もの観客が集まり、警察が出動したこともあったそうです。

そのせいか彼らはデビュー時には、既に多くの熱狂的なファンが付いていました。

しかもデビュー・アルバムは歴史的な名盤です。

彼らは下積み時代に固定ファンを増やしただけでなく、楽曲と演奏力を磨いていました。

 

売れるための方法その2は、ストリート(うぴ子の例)

ストリートで注目を浴びた日本のアーティストの動画をご紹介します。

うぴ子 – ファイト!

ストリートは非情です。

足を止める価値がないと思えば、誰も足を止めません。

その一方で人混みに囲まれ、1曲終わっても次の曲を聞きたくて誰も立ち去らない場合もあります。

上の動画の場面にいたら、はたして立ち去れるでしょうか。

私は立ち去れませんし、時間が許すかぎりその場に留まろうとするでしょう。

上の動画を見ると何事か起きている事件性があるような、そんな感じさえします。

そう感じさせるほどの表現力。

そういえば川嶋あいも、ストリートで注目を浴びた人でした。

ストリート・ミュージシャンは、観客をノックアウトできるかが問われます。

表現力と技術、ビジュアルも含め自分の武器は何か。

ストリートという弱肉強食の場所で牙を研ぎ、注目を浴びるのも一つの手です。

無料の客の心をとらえることなしに、客の財布を開かせることはできません。

音楽で食べていくこととは、喜んでお金を払う人を沢山獲得する生存競争ではないでしょうか。

 

営業以外の方法

これらのエピソードを読んで、音楽で食べていくことを目指している方はどのように思われるでしょうか。

ここまでしたくないと思うかもしれません。

しかし私は思います。

本気で音楽に人生を賭けているならば、できることは全てやるべきだと。

まず必要なのは、ファンをつくり増やしていくこと。

営業もストリート・パフォーマンスも、その方法の1つにすぎません。

昔ながらの方法である、ライブハウスで評判となり、のし上がるのもいいでしょう。

またはXなどSNSを活用するとか。

自分たちのことを良く知ってもらうため、できることはいくらでもあります。

 

Tiktokを活用した方法

ここまでは精神論が中心でした。

ここからはない知恵を絞って、具体論を書いてみたいと思います。

直近で私が提案したいのは、Tiktokを活用すること。

TikTok発のヒット曲は、今や珍しいことではありません。

もちろんTikTokでヒットする曲も様々ですが、私は以下のような曲が好まれているように思います。

Rizky Ayuba – Kimi no toriko

TikTokで使われやすいよう、印象的なフレーズが繰り返されていますね。

今年私は、ある曲がTikTokで流行っていることを知りました。

チョーキューメイ – 貴方の恋人になりたい

違っていたら申し訳ありませんが、私はこの曲がTikTok用に書かれた感じがします。

ちなみにチョーキューメイの他の曲は、こういう曲ばかりではありません。

以前から私はこのバンドを知っていました。

以下の曲などは、年間ベストに推すか迷った傑作シングルです。

チョーキューメイ – 心を照らせ!

 

売れるための方法その3は、マーケティング(チョーキューメイの例)

彼らは演奏面において才人ぞろいですが、上の曲ではホーンを加えて、更に曲をブラッシュアップしています。

この抜かりなさは、彼らの姿勢と現状認識を表しています。

彼らはまだ新人バンドの部類ですが、既に注目を浴びているバンドです。

しかし彼らはTikTokでのヒットで本格的にブレイクしました。

これはマーケティングの勝利といえるかもしれません。

この場合のマーケティングとは、どうしたらヒットするか分析し、時流に適った曲ををつくること。

こういう手法を嫌う人もいるかもしれません。

しかし今は昔と違って、良い曲が見つけてもらいにくい時代です。

昔より参入するバンドやアーティストが多すぎて、良い曲であってもあっさり埋もれてしまいます。

確かにマーケティングは、音楽の本質を示すものではありません。

しかし私は思います。

アーティストとしての矜持は、曲の質で証明すればいい。

売れること、売れ続けることを、甘く見ていないですかと。

 

チョーキューメイのバンド名の由来

チョーキューメイというバンド名は「長久命」から取られています。

そこにはバンドが長く続いてほしいという願いが込められているようです。

あくまで私の妄想にすぎませんが、彼らは人気に火を点けようとTikTokを活用したのかもしれません。

そうしてつくられた曲は、TikTokでヒットしました。

それは彼らが自分たちのタスクを的確に把握し、ストイックに突き詰めた結果だと思います。

彼らはマーケティングに頼らずとも、充分な才能を持ったバンドです。

しかし彼らは才能の上にあぐらをかきませんでした。

私は上の曲にTikTokだからと軽視していない、プロ意識と誠意を感じます。

売れるってそんなに甘くない、バンドを長続きさせるのはもっと大変。

その前提に立って自問自答した結果、商業的にもクリエイティビティでも高い水準を満たし、ヒットする楽曲が出来上がりました。

ここまでくると、偶然TikTokでヒットしたのではなく必然といえます。

営業が苦手な人は、マーケティングをがんばってみてほしいです。

 

売れるための方法その4は、露出を増やすこと(sympathyの例)

3つ目の方法をついて述べる前に、以下の記事をお読みください。

居酒屋のBGM「むっちゃいい曲、タイトルは?」→店員の返事に「えっ!?」 SNS拡散でファンも急増「何万人という方に届くとは」

要約すると、メンバーが働いている居酒屋で自分たちの音楽を流していたら、客からこれ誰の曲ですかと聞かれたという話です。

その後そのやりとりがXで共有され、6.6万いいねを獲得しました。

そのバンドの曲をご紹介しましょう。

sympathy – ドロップキック・ミッドタウン

おそらく今後彼女たちには追い風が吹くと思います。

音楽の魅力を含め、彼女たちの未来は明るいように感じます。

ただ彼女たちは居酒屋の客から質問されてバズりましたが、質が伴っていなければどうにもなりません。

私は良いバンドだと思います。

どの曲が客から聞かれたのか分かりませんが、少なくとも上の曲は私も誰の曲か聞きたいと思いますから。

 

露出を増やすのは、シンプルで一番確実な方法

この件から学ぶべきことは、誰がどこで聞いてくれるか分からないということです。

ひたすら露出を増やせばいいというシンプルな方法論。

今回は自分たちが働いている居酒屋でかけていただけです。

それだけかと思われるかもしれません。

しかしその結果、彼女たちは絶大な反響を得ました。

きっと音楽業界の人からも注目されたと思います。

曲が魅力的であれば、後は聞いてもらうだけ。

同じくらい良い曲であれば、10倍聞かれたら、10倍ブレイクするチャンスが増えます。

100倍増えたら、100倍ブレイクする可能性が増える。

そのシンプルな真実は軽視できません。

今の時代で成功するには、こういうシンプルな発想が大切かもしれません。

 

この方法は応用できる

この件は様々な応用が利きます。

たとえば居酒屋やカフェなどで、有線を使っていないお店にCDを置いてもらうとか。

SNSのフォロワーが多い友達や友達の友達に、CDをプレゼントしてみるとか。

チャンスはどこに転がっているのか分かりません。

どこにあるか分からない機会を見つけて、リスナーに届くよう行動に移してみる。

その音楽が気に入るかどうかは、ほぼ人の好みが左右します。

だからこそ最初は多くの人に聞かれるべきで、自分の音楽と相性が良い人をこちらからつかまえにいく必要があります

最初に種火となるファンを確保し、その後着実にファンを拡大していく。

長く活躍しているアーティストは、初期に一度売れたバンドが多いです。

しかし彼らはその一時的な成功を次に繋げるべく、音楽の質で訴求し続けました。

そうして数多くの熱狂的なファンを得ています。

 

売れるための方法その5は、良い曲をつくること

これらの土台として、良い音楽であることが重要です。

良い音楽だけでは充分ではありませんが、その前提がないとどうしようもありません。

一方良い音楽をつくりさえすれば自然と人気が出る。

そう楽観視する人もいることでしょう。

しかし現実はそう簡単ではありませんし、それがこの不況下、音楽で食べていく難しさかもしれません。

良い音楽と売れるための戦略、その両方が必要です。

私は時々再生回数が2桁3桁の曲を、Xでポストしています。

どれもなぜ注目を浴びていないのだろうと不思議に思える曲ばかり。

私は音楽のすばらしさを発信することに特化している人ですから、そんな曲でも見つけます。

しかし発掘しまくっている私も知らないすばらしい曲が、世の中にはあふれています。

曲の良し悪しは関係ありません。

今の時代どんなに渾身の傑作だと思っても、単なる無名曲として可及的速やかに埋もれていきます。

その時代の物量作戦、時代の速度をゆめゆめあなどってはいけません。

 

売れたいかどうか、音楽に人生を賭けているか

時々私は解散ライブの話題を取り上げることがあります。

しかしそれらのバンドは例外なく、どれも恵まれたバンドばかりです。

売れないバンドの多くは華々しい解散ライブなどなく、自然消滅するものですから。

解散理由もメンバーが就職するからとか、そんな理由だったりしますし。

才能があり良い曲を生み出しながら、自然消滅するバンドも少なくありません。

ウィキペディアがあるバンドすら、消息が途絶えてしばらく経過してそのままということもあります。

趣味でやっているだけだし、楽しいだけでいい。

私はそう思う方に対して、差し出がましいことを言うつもりはありません。

しかし本当に音楽に人生を賭けている人は、できることからやってみていただければと思います。
 
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